SAGA佐賀マニア~佐賀のマニアックな情報発掘

佐賀の歴史スポットや気になるお店、街歩きネタを発信しています。

タグ:古民家

佐賀の町歩きシリーズ。

今回は佐賀市川副町犬井道を歩いてみました。
ここは筑後川河口で有明海に近く、
海苔養殖が盛んな漁師町です。

 KIMG1389
北川副小学校の南側の通りが、商店街となっています。
KIMG1390
商店街の入り口には、文房具店があります。
今では少なくなりましたが、
小中学校の近くには、必ず文房具店がありました。
KIMG1392
その先は、空き地となっています。
かつては店舗が並んでいたと思われますが、
多くのローカル商店街と同じように、
閉店してしまっているようです。
KIMG1396
左に見えるオレンジ色の看板は、
某有名化粧品会社の販売店です。
商店街や住宅街でよく見かけます。
KIMG1399
右側の空き地にも数店舗建っていたと思われます。
KIMG1400
その向かい側には、旧家の門があります。
この地で財を成した地元の名士の屋敷かもしれません。
KIMG1403
さらにその先にも空き地があります。
KIMG1404
手前にあるクリーニング屋さんと惣菜屋さんは、閉店しているようです。





KIMG1405
ここは何の店だったのか分かりませんが、
かなり前に閉店しているようです。
KIMG1409
ここは電気屋さんですが、やはり閉店しているようです。
とにかく閉店しているお店が多い印象です。
KIMG1410
この衣料品店は、営業していてお客さんのお出入りもありました。
”むつごろうシール”という独自のシールまであるようです。
KIMG1411
この金物店は、かつて映画館だったと思われます。
消えた映画館の記憶”というサイトの情報によると、
この位置になります。

建物の形状からも元映画館に間違い無いでしょう。
閉館したのは1966年頃とのことですが、

映画全盛期には、どんな小さな町にも映画館があったみたいです。
KIMG1467a
古い建物に付いていたこの看板が目に留まります。

ホテル朝風

ご休憩500円ヨリ
ご宿泊1500円ヨリ

佐賀駅前昭和バス南側

佐賀駅のすぐ近くにあったホテルのようです。

一体いつ頃の看板でしょうか。
KIMG1415
この病院の建物は、昭和レトロな雰囲気です。
KIMG1416
入り口も昭和の個人病院そのままです。



KIMG1417
その先には、割と大きな神社があります。
KIMG1418
ちょっと散策してみます。
KIMG1422
海童神社という神社でした。
sagabai.comによると、以下のような経緯で建立されているようです。

龍造寺隆信が成富甲斐守大蔵信種に命じて創建した神社、祭神は龍神。
450年前の建立より毎年行われている「お粥占い神事」が有名。1月1日の「歳旦祭」にお供えした米を、2月15日に「お粥炊き」し、本殿に1カ月お供えした後、3月15日早朝に「お粥開き」を行い、
お粥に生えたカビの色具合を見てこの地域の1年間の吉凶を占います。
なんとあの毎年ニュースで見る、
お粥に生えたカビで占う神事が行われている神社がここでした。

同じような神事は、みやき郡の千栗八幡神社でも行われています。
その千栗八幡神社の石段は、
あの柔道の古賀俊彦氏がトレーニングしていた事で知られています。
KIMG1423
境内の中に入ってみます。
KIMG1426
公民館兼祭祀の時の舞台になりそうな建物があります。
KIMG1433
社殿の中を見ると、
KIMG1438
天井には、絵巻物のような日本画が描いてあります。
これだけ多くの絵が描いてあるのは珍しいかもしれません。
KIMG1440
佐賀の神社と言えば、樹齢数百年の楠木です。
KIMG1446
神社の先にも商店街が続いています。
KIMG1449
靴屋さんですが、閉店していました。
看板のロゴマークとアルファベットがいい味出しています。
KIMG1450
その先に、いかにも昭和なたばこ屋さんがありました。
KIMG1452
と言っても、だいぶ前に閉店しているようです。
とは言え、この店構えの懐かしさがなんとも言えません。
KIMG1453
その先の店舗も閉店していて、何の店舗だったかはわかりません。
KIMG1456
商店街はここまでで、その先は住宅街となっていました。

映画館の跡地調査をしなければ、訪ねる事は無かった犬井道の町ですが、
懐かしい昭和の痕跡が残る、典型的な地方のローカル商店街でした。



最近、古民家をリノベートしたカフェやライブハウスが、
あちこちに見受けられるようになっています。


今回、そんな古民家カフェや知る人ぞ知る系のミュージシャン好きの方に誘われて、
アーチストが集まるという古民家を訪ねました。


場所は、肥前町という唐津市に隣接する町の一つで、
原発で有名な玄海町、イカで有名な呼子町、
肥前名護屋城跡で有名な鎮西町とも接する海沿いの町です。



02

佐賀市内から車で2時間ほどかけて到着したのは、
目の前に海が広がる典型的な漁村でした。

ここは肥前町星賀(ほしか)という地名で、
地名のように、夜になると星がとてもキレイらしいです。

こんな所があろうとは、佐賀県も狭いようで広いものです。

03

周りの風景は、このようにイイ感じにのんびりとしていて、
ゆったりとした時間が流れている静かな環境です。

時折風に乗って磯の香りが、漂ってきます。

めったに嗅いだことが無い匂いなので、新鮮な気分です。

01

これがその古民家です。
元旅館のようでした。

築100年ほど経っているとの事。

05

Cokun ARTIST VILLAGE
コクン アーチスト ビレッジ

という名称です。
 

06

女性二人で、ここを運営されていました。

右のおどけた方が、Kaoru Nabe という方で、
左のおしとやかな方が、Mayu ANZAI という方です。


お二人ともアーチストで、いつもは東京で活動されているようですが、
毎年7~8月になると、この古民家にやってきて、

様々なアーチストの方々との交流を楽しんでいらっしゃるとの事です。


なぜここ肥前町なのかと言うと、

Kaoru Nabe さんが、佐賀出身でこの地に縁があるかららしいです。


15

家の中は、このように前衛芸術?的なアート作品で、
彩られています。

天井の紐やぶら下がっている細長い布は、
蜘蛛の巣をイメージした、アートだそうです。

古民家なので、よくクモを見かけるのでしょうw


07

襖の絵は、音楽演奏に合わせて即興で描かれたものだとか。

ここで行われた、ジャスのライブ動画を見せてもらいましたが、
古民家ならではの風情とジャズの切ない旋律と歌声が独特の雰囲気を、
醸し出していました。

ここには、お二人のアーチストネットワークやSNSなどの口コミで、
全国からいろんな分野のアーチストや芸大の学生もやってくるそうです。





08

2階に上がってみます。

旧家の階段なので、非常に急です。

09

2階でも創作活動が進行中です。

10

これは、運営者のKaoru Nabeさんの作品で、
東京の某有名百貨店に展示されていたものらしいです。

「芸術は、爆発だ!」系でしょうか。

11

こちらは、お二人のコラボ作品で、布団を利用して作られたオブジェです。

何なんだこれは?

と、思って聞いてみると、

海の生き物(ウミウシ)をイメージしたオブジェだそうです。


私は、芸術の事を語る資格は無いのですが、

かの岡本太郎氏が、見た瞬間「なんだこれは!」と、
言わしめる物こそが、芸術なんだとテレビ番組で話されていたのを、
思い出しました。


そういう意味では、インパクトがある芸術作品ですね。
見る人が見たら、スゴイのかもしれません。

そういえば、最近岡本太郎氏が大きな影響を受けたという、
縄文土器がクローズアップされていますね。

確かに火炎土器などは、とてつもないインパクトがあります。

ちなみに大阪万博の太陽の塔は、ある縄文土器をモチーフにして、
作られているそうです。

12

2階の窓から外を見ていると、心が癒されるような気分になります。
やっぱり海を見ているからでしょうか。


この風景を描いた絵も2階の片隅に置いてありました。


14

1階に戻って、ここはダイニングキッチンです。

ここで、みんなで一緒に食事するのか?

それとも各々好きな時に食事するのか?


この時も、何人かの人が滞在していました。


生活するためのルールがどうなっているのかは、わかりませんが、
自然発生的にルールが出来てみんな秩序を乱さずに、
生活しているような印象を受けました。



ここに泊まるための条件として、
泊まった人は、必ず一つは作品を残していかなければならないということです。




16

さらに奥の部屋も案内してもらいました。
この部屋は、まだ使える状態には、なっていないようでした。

17

ここは、ふろ場です。
お風呂に入るためのルールが貼ってありました。

海で泳いできた人のために、100円でシャワーを貸してくれるそうです。

18


トイレは、青い色のアート作品で彩られていて、さわやかな雰囲気です。

これはKaoru Nabe さんのトイレアート活動の賜物ですね。


古民家の一番の問題と言えば、トイレですが、

洋式トイレにウォシュレットまで普及した現在、
昔ながらのポッ〇ン便所は、なかなか受け入れられないでしょう。

その点、ここはポッ〇ンですが、和式を簡易洋式にして、
アートな空間にするなど工夫されていて、臭いもほぼありませんでした。
これならトイレも大丈夫です。

このあたりは、さすが女性2人で運営されているだけのものがあります。
たぶん男だけだと、こうはいかないと思います。

19


ここは、出入口です。

一通り堪能させていただいて、帰りに訪問者名簿に記入して、
傍らにあったボトルに、ほんの気持ちだけ寄付させていただきました。


アーチストが集まる古民家と聞いたので、
結構敷居が高いのではないかとも思っていましたが、


実際には誰でも(別にアーチストではなくても)自由に出入りできる、
ウェルカムな雰囲気と、古民家ならではの居心地の良さを感じる、
空間が形成されていました。

このような場所を実際に作るには、大変なエネルギーがいると思います。

運営されているお二人のアートにかける情熱のなせる業でしょう。


ここが何年も続いていけば、いずれはアートの村として、
定着するのかもしれません。

過疎対策、空家対策の一環としても有意義な活動ではないでしょうか。
行政の支援が欲しいところです。


Kaoru Nabe さんのサイト
http://toiletart.jp/

Mayu AZAIさんのサイト
http://cocoon-cocon-mococon.com/


場所は、この辺です↓

にほんブログ村 地域生活(街) 九州ブログ 佐賀県情報へ
にほんブログ村

↑このページのトップヘ