SAGA佐賀マニア~佐賀のマニアックな情報発掘

佐賀の歴史スポットや気になるお店、街歩きネタを発信しています。

佐賀の映画館跡を訪ねるシリーズ。
と言っても、映画館の建物はほとんど残ってないので、
ほぼ街歩きをしながら昭和の痕跡を確認するのが、
主な目的となっています。

今回は、唐津市相知町の映画館跡を訪ねながら、
街を散策してみました。

相知町には、相知座/相知映劇と言う映画館があったようです。
1955年以前開館。1963年以後1966年以前閉館。
1960年の所在地は東松浦郡相知町315。
1963年の所在地は東松浦郡相知町。
消えた映画館の記憶より
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ここが唐津線・相知駅です。
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駅付近の住宅地図です。
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駅舎は、唐津線の駅の中では立派な建物です。
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かなり大きく、隣にはキレイなトイレも併設されています。
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駅舎の中は、広くて明るい空間となっています。
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もうだいぶ前に、無人駅となっているようです。
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列車の本数は、1時間に1~2本程度です。
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ホームに出てみます。
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大きな歩道橋があります。
ちなみに唐津線は、単線です。
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しばらくホームにいましたが、
本数が少ないため列車は来ません。

また、利用する人も現れませんでした。

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駅の外の一角には記念碑がありました。
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村田英雄記念碑です。
ここ相知町は、村田英雄の出身地でした。
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しばらく駅にいましたが、誰も来ませんでした。
駅舎内は憩いの場、外は公園化されていますが、
利用する人は少ないようです。
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駅前の通りです。

かなり閑散としていますが、
ローカル線の駅前としては、こんなものでしょう。
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この橋には、佐賀と唐津を結ぶ国道203号線が通っています。
つまり今いる通りは、旧道という事です。
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この自動車屋の建物は、相当古そうです。
元は何だったのでしょうか。
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この飲み屋の建物は、崩壊寸前です。
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このJAの建物もかなり古い倉庫のようです。
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ここも昔は商店だったのかもしれません。
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バイパスが出来て、取り残されたような雰囲気が漂っています。
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店舗の多くは閉まっていますが、
昭和の光景の名残は色濃く残っています。

今となっては、この景色が貴重です。
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この”昭和タクシー”は、すでに何年も前から営業してないようです。
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多くの店舗は、何年も前から閉店しているようです。
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文化遺産級の家屋もちらほら見られます。
今ならリノベーションして、何らかの活用も出来そうです。
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車の往来も人通りも非常に少なく、
バイパスが出来た後の旧道の典型的な状況がここに見られます。
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曲面にタイルが貼ってある家屋が目に留まります。
もしかしたら昭和の個人医院だったのでしょうか。
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その近くには、村田英雄記念館がありました。
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このような記念館があるとは知りませんでした。

入ってみようかとも思いましたが、
ちょっと入りにくく、やめておきました。
年間どれほどの見学者が訪れるのでしょうか。

もしかしたらここが元映画館だったのかも?
と思いましたが、元銀行だったとの事です。


 
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風景に溶け込んでいるような”昭和バスのりば”
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この2つの建物などは、昭和初期かそれ以前から建っていそうです。
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元映画館だった建物を探して歩いていましたが、
それと特定できるような建物は見つかりませんでした。

閉館になって50数年も経っているので、
すでに存在していないのかもしれません。

まあ、そんなところが大半です。
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色褪せていますが、相知くんちのポスターです。

唐津くんちは有名ですが、
相知にも”相知くんち”があったとは、
知りませんでした。
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この建物などは、明治時代、もしかしたら、
江戸時代から存在していたようにも見えます。
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この建物も(片側半分が)映画館だった雰囲気が
無いことも無いですが、どうでしょうか。
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旧道とバイパスの合流点です。
右側の旧道を歩いてきました。
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旧道を駅の方へ戻る途中で、なんとなく脇道にそれてみます。
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するとこのような説明板が立っていて、
読んでみると、通りと平行に街道が通っていたようです。
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今立っている細い道が、佐賀と唐津を結ぶ旧佐賀街道の、
相知小路という事です。
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これが説明にあった、大日如来様の石像と梵字の石碑です。
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せっかくなので、旧街道を歩いてみます。
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しばらく歩くとスーパーの駐車場に出ました。
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その先にも街道が続いているかに見えましたが、
私有地の中に入って行くようなので、
先には進みませんでした。

映画館の跡は、分かりませんでしたが、

最近は街歩きをする事で偶然出会う、
こんな歴史スポット等を巡るという、

別の楽しみも出来ています。

今後は、今まで行ったことが無い、
小さな町にも足を延ばす予定です。

5月11日松原神社参道近くのアパートが火事で焼失しました。


この記事のアパートです。

ここが火事になって焼失したらしいので、
確認してきました。
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この奥ですが、
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入り口に規制テープが張られていて、奥には入れませんでした。
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しかしここから見ても、ほぼ焼け落ちている事がわかります。
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入り口にある店舗は、焼けてはいませんが、
消火活動で店内はグチャグチャになっているようです。
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裏に回ってみると、
ほぼ骨組みだけとなっていました。

2階に住んでいた方が亡くなられたとの事です。

ここから焼けたアパートを見ていると、
どんな暮らしをしていたのだろうなど、
色々と思いが巡りました。

ご冥福をお祈りいたします。

佐賀の映画館跡を訪ねるシリーズ。
伊万里(市内)編です。
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実は、去年の10月にロマ佐賀列車で唐津を訪ねた時、
ついでに伊万里も訪ねていました。
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唐津駅に停車中の、筑肥線のロマ佐賀列車です。
1両編成となっています。
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これに乗って伊万里へ向かいます。
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筑肥線で伊万里へ行くのは初めてです。
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いい感じのローカルな駅へ停車していきます。
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伊万里駅へ到着しました。
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伊万里駅周辺は、再開発が終わって見違えるほど整備されています。
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以前の駅前がどうなっていたか分からないほど、
激変していました。
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伊万里と言えば、伊万里焼という事で、
商店街の入り口には、こんな焼き物の人形が立てられていました。
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駅から続くメインストリートですが、
シャッターが下りている店舗も目立ち、
あまり賑わいはありません。
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伊万里の海岸には、カブトガニが産卵にやって来るので、
こんなタイルがはめられていました。
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伊万里市内には、以下のような映画館がありました。

1、伊万里大映/伊万里大映映画劇場/伊万里大映劇場

1958年以後1960年以前開館。1970年以後1973年以前閉館。
1970年の所在地は伊万里市伊万里町甲413。

2、銀映劇場/銀映映劇/伊万里銀映伊万里銀映映画劇場/
伊万里銀映劇場/伊万里国際第2映劇/伊万里国際映劇/
伊万里第二国際

1955年以後1958年以前開館。1988年以後1990年以前閉館。
1985年の所在地は伊万里市浜町甲541。
跡地は「浜町交差点」南西40mにあるビル。

3、国際映劇/伊万里国際映画劇場/伊万里国際映劇/
伊万里第二国際映劇/伊万里国際劇場

1952年8月開館。1990年以後1992年以前閉館。
1990年の所在地は伊万里市浜町甲545。
伊万里市最後の映画館。
跡地は「国道204号浜町交差点」西南西60mにある駐車場


4、喜楽館/伊万里東映/伊万里喜楽館/伊万里東宝喜楽/
伊万里東宝喜楽館

1955年以前開館。1988年以後1990年以前閉館。
1985年の所在地は伊万里市浜町甲503。
跡地は「国道204号浜町交差点」南西60mにある雑居ビル。


5、大洋映画劇場/ニュー大洋/伊万里ニュー大洋映画劇場

1955年以前開館。1966年以後1969年以前閉館。
1966年の所在地は伊万里市東新町甲273。


「佐賀県の映画館 - 消えた映画館の記憶」より

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この大きな交差点の手前にある通りが、
「映画館通り」と呼ばれる通りです。
映画館がなくなった今でも通りの名はそのままのようです。
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今は飲み屋街となっています。
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このビルが伊万里第二国際だったのでしょうか。
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その斜め向かいにあるこの建物が、
伊万里東宝喜楽館だったビルのようです。
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飲み屋が数件入った雑居ビルです。
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映画館だった面影は見られません。
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この駐車場の場所に、伊万里国際劇場があったようです。
1990年頃まで存在していた、伊万里最後の映画館だったそうです。
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もう1館、伊万里大映劇場と言う映画館が、
この付近にあったようです。

非常に狭い通りですが、
4館もの映画館があった事に驚かされます。

最盛期には、どれほどの賑わいだったのだろうと思っていたら、
昭和30年代の映画館の写真が掲載されている
ホームページがありました。

【NPO法人まちづくり伊萬里】

 

025映画館通り(浜町)
NPO法人まちづくり伊萬里より

昭和37年の映画館通りです。
193東映
NPO法人まちづくり伊萬里より

この東映は、後の伊万里東宝喜楽館です。
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現在この飲み屋雑居ビルとなっています。
192大映劇場
NPO法人まちづくり伊萬里より

この大映劇場は、場所が分からなかったのですが、
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実はこの
伊万里国際劇場があった駐車場と、
同じ場所だったようです。
同じ場所に2館あったのでしょうか。

次に伊万里ニュー大洋映画劇場があった付近へ移動します。
SnapCrab_NoName_2023-5-21_10-19-9_No-00
場所ははっきりしませんが、古伊万里通りにあったのかもしれません。
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途中、こんな蔵のような建物があると思ったら、
公衆トイレでした。
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この辺りは、昭和の街並みが残っています。32
築50年以上は経っているような建物が、
多く見られます。
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もう使われていない建物も目立ちます。
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ここはたしか以前アーケード街だったと思いますが、
かなり寂れてしまっています。
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そう言えば、あの黒澤明監督の資料館、
「黒澤明記念館サテライトスタジオ」
があったのはこの辺りだったな・・

などと思いながら歩いていました。
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それにしても商店街の賑わいは、ほとんどありません。
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もしかしたらサテライトスタジオは、
この建物だったのかもしれません。

いやわかりませんが、
なんとなくこんなイメージだったような?

それにしても、もったいない話です。

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ネットカフェが営業していました。
人通りが少ない中、大丈夫だろうかと心配になるほどです。
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昔ながらの建物が崩れそうなのを修理しているのでしょうか。
昔の建物をリノベーションして、
カフェなどにするのかもしれません。
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もしかしたら商店街の通りではないのかもと思って、
大きな通りの方も確認してみます。
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このカラオケの建物は、元映画館のようでもあります。
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ここが映画館だった雰囲気はあります。

せっかくなので、近くを散策してみます。
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閉店して何年にもなるような、個人商店が目立ちます。
ここは、お茶・たばこ店だったようです。
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ここは花屋だったようです。
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ここは衣料店が並んでいたのでしょうか。
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自販機が並んでいますが、電源は入っていませんでした。
店舗は酒屋だったかもしれません。
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ここはかなり古い建物で、やや傾いています。

看板の電話・下宿・貸間・建物・土地から、
不動産屋だったと思われます。
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ここは小さな飲み屋だったのでしょうか。

駅前をちょっと離れると、
まだ昭和の名残が結構残っていましたが、
現在空き家がどんどん取り壊されているので、

これらの空き店舗も数年後には、
無くなっているのかもしれません。
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伊万里駅に戻ってきました。

さっきの昭和の名残の通りと比べると、
別の街に来たかのように整然としています。
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また筑肥線に乗り、山本駅で唐津線に乗り換え、
佐賀へと戻りました。


最近空き家の撤去が進んでいるようです。

それで以前から気になっていた、
多布瀬川沿いに残る空き家の様子を見に行ってきました。
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もうずいぶん前からこのような空き家が川沿いに、
点々と残っています。

どの家も劣化が進んでいます。
中には崩壊しかけたような家もあったはずです。

この家は、まだそれほど劣化してない方です。
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途中こんなアンダーパスを通りました。
落書きが多く、イやな雰囲気です。
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ヤンキーが書いたのか、ちょっと意味不明。
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ウサギ?と顔の間にXXX、何を思ってこんな絵を描いたのか?
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この空き家には、ブルーシートが掛けられています。
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この橋は、かなり古いようです。
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大正時代の橋のようです。
現在は、車両の通行は出来なくなっていました。
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ここは、比較的最近まで住人がいたような雰囲気です。
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ここは、住人がいなくなってかなり経つようです。

右下の柵の端にピンクのリボンが付けられていますが、
これは空き家がある所に目印のように付けられていました。
まもなく解体されるのかもしれません。
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ここは劣化が激しく、崩壊しそうです。
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ここも劣化が激しく、窓の一部が落ちそうになっていました。
手前のポールに、ピンクのリボンが巻き付けられています。
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ここは藪に覆われてしまいそうです。
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近くから見ると、玄関の扉が壊れていて、
部屋の中が荒らされた形跡があります。

空き家を放置すると、
いろいろと治安上の問題が起きてくるのも、
解体が進んでいる理由かもしれません。
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途中こんな昭和の団地が残っている所がありました。
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ここも比較的最近まで住んでいたような家です。
やはり門にピンクのリボンが巻き付けられています。
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ここは土手の下にある空き家です。
比較的劣化は、少ないように見えます。
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ここはただの藪に見えますが、
よく見ると、家があるのがわかります。
空き家になっていったい何年経つのか?
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ここも土手の下にある空き家です。
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劣化は少ないように見えます。
住人がいなくなって数年レベルでしょうか?
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そしてここも藪の中に埋もれようとしています。

今回は、およそ3キロくらいの区間にある
空き家を確認しました。

多布瀬川沿いには、
まだ結構な空き家があるようです。

このような放置されて朽ちていく空き家には、
家財道具がそのままになっている事が多いです。

その家で、数十年単位での生活があった後、
ある日いなくなったかのようです。

一人暮らしで亡くなられたりすると、
家財道具の引き取り手がなく、
そのままになるのかもしれませんが、

窓や隙間から見える残された家財道具から、
なんとなく住んでいた人の人となりが垣間見えて、

何かやるせないような、
もの悲しさを感じるものです。



唐津駅近くの映画館跡を訊ねた後、
唐津駅と西唐津駅間にあった映画館跡へと向かいます。
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唐津呼子線を西唐津方面へ歩いていくと、
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唐津第一病院があります。
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この場所に、世界館という映画館があったとの事です。
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世界館/唐津世界館
『全国映画館総覧 1955』によると1920年3月開館。
1930年・1936年・1943年・1947年・1950年・1953年・
1955年・1958年・1960年・1963年の映画館名簿では「世界館」。
1966年・1969年・1970年の映画館名簿では「唐津世界館」。
1973年の住宅地図では「世界館映劇」。
1973年の映画館名簿には掲載されていない。
1982年の住宅地図では跡地に「有料駐車場」。
跡地は「唐津第一病院」。最寄駅はJR唐津線唐津駅。

★消えた映画館の記憶より

1920年3月開館となっていますが、
西日本新聞のホームページによると、
唐津で最初の映画館として、
1913年には開館しているようです。

写真が掲載されていますが、驚くほど立派な建物です。

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この辺りは再開発で歩道も広くなり、
当時の面影はほとんど無くなっていると思われます。

1973年頃まで営業していたようですが、

映画館があったという痕跡は、
全く見当たりませんでした。

引き続き西唐津駅方面へ歩きます。
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裏通りには、並行して旧街道が通っています。
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旧街道の面影を残す建物が往時を偲ばせます。
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街道沿いは、表通りとは全く違う閑静な住宅地となっています。
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しばらく歩いて、西唐津駅にやって来ました。
西唐津駅近くには、みなと映画劇場がありました。
みなと映劇/みなと映画劇場/唐津みなと映画劇場
開館年 : 1951年4月
閉館年 : 1970年以後1973年以前
『全国映画館総覧 1955』によると1951年4月開館。
1950年の映画館名簿には掲載されていない。
1953年・1955年の映画館名簿では「弥生映劇」。
1958年・1960年の映画館名簿では「みなと映劇」。
1963年の映画館名簿では「みなと映画劇場」。
1966年・1969年・1970年の映画館名簿では「唐津みなと映画劇場」。
1973年の住宅地図では「みなと映劇」。
1973年の映画館名簿には掲載されていない。
1982年の住宅地図では跡地に「西唐津有料駐車場」。
跡地は「福成寺」北東180mにあるアパート「むらさきハイツ」。

★消えた映画館の記憶より

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映画館は、駅の少し先にあるアパートの場所にあったようです。
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西唐津駅は、唐津線の終着駅です。
この駅は、福岡方面から来た電車が停車するので、
唐津線の西唐津駅ー唐津駅間は、
電化されています。

かつてここから呼子まで唐津線を延線する計画があり、
かなり工事が進んでいたようですが、
1980年頃頓挫しています。
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駅周辺は、再開発が進んでいて歩道も広くなっています。
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駅をちょっと離れると昔ながらの店舗が残っている、
商店街がありますが、
昨今のローカル商店街同様賑わいはありません。
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駅周辺を一回りした後、
映画館があった場所へ向かいます。
この路地の先です。
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現在住宅街となっています。
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その一角にある、このアパートの場所に映画館があったようです。
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当然というか映画館の痕跡らしきものは、何もありませんでした。
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みなと映劇は、1973年頃まで存在していたようです。
1966年前後に閉館している映画館が多い中、
頑張って存続させていたのでしょうか。
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西唐津駅に戻ると、
ロマサガ列車の車両が、
何両も止まっている事に気が付きます。

ここが唐津線の車両基地のようです。

このロマサガ列車には、
鉄道マニアらしき人達もそれなりに乗っていて、
唐津駅に展示してあったロマサガ列車の模型を、
熱心に見学していました。

何年もやっているという事は、
人気イベントとして定着しているのか?

そんな事を考えていると、

しばらくしてやって来たロマサガ列車で、
西唐津を後にしました。

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