SAGA佐賀マニア~佐賀のマニアックな情報発掘

佐賀の歴史スポットや気になるお店、街歩きネタを発信しています。

2022年05月

佐賀にあった映画館跡を訪ねるシリーズ。
今回は、多久市東多久の映画館跡を調査しました。
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東多久駅付近には、3館の映画館が存在していたようです。
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東多久駅の駅舎です。
東多久駅は唐津線の駅で、無人駅となっています。
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一瞬、誰かかがベンチに座っていると思ったら銅像でした。

これは、志田林三郎という東多久出身の人物の銅像です。
現東京大学工学部の第一期生で、
主席卒業して日本初の工学博士になった人との事です。
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明治21年の第一回電気学会で、
テレビや携帯電話を予見した演説を行ったというから、
驚くべき先見の明の持ち主だったようです。

こんな人物が佐賀にいたとは知りませんでした。
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この時、長谷川町子生誕100周年記念として、
サザエさんぬり絵が展示されていました。
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時刻表の右側に貼ってあるのが、そのサザエさんのぬり絵です。
なぜ長谷川町子生誕100周年なのか?

実は、東多久出身だったからです。
これも知りませんでした。
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駅舎内には、こんな写真が展示されていました。
昭和23年の大盆綱引という行事の時の記念写真です。
戦後間もない頃ですが、町には活気があったであろう事が窺えます。
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東多久駅のホームです。
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このローカル感が魅力です。
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駅前は、結構広い広場となっています。
ここをまっすぐ進むと、国道203号線の交差点です。

現在バイパスを通ることが多いので、
この旧道は、ほとんど通ることがありません。
かなり久しぶりにここにやってきました。
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ここが国道203号線との交差点です。
この交差点付近に、多久別府映画劇場という映画館があったようです。
あの大きな建物は、かなり古いですが元映画館ではなさそうです。
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交差点付近には、昭和からの古い建物が残ってはいますが、
映画館らしき建物は、確認できませんでした。

1973年以前閉館と、閉館から50年ほど経っているので、
すでに建物は無くなっているか建て替わっていると思われます。

それ以外にも2館あったという事なので、
痕跡を探してみます。




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交差点の近くにあった、元バイク屋です。
バイク屋と言っても、こんな個人のバイク屋は、
だいたい自転車屋も兼ねていました。
外れた看板の文字が、物悲しさを誘います。
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さっきの交差点を東に向かって歩きます。
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この辺りは、昔の街道のような雰囲気が残っています。
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大きなクリーニング店です。
かなり昔から営業していそうな老舗店でしょうか。

この近くに家族館と言う映画館があったようですが、
それらしき建物は確認できません。
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近くにこんな空き地がありますが、
もしかしたらここに映画館があったのかもしれません。
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1966年以前に閉館との事なので、すでに閉館から50数年経ち、
建物はもう残ってない可能性が高いと思われます。
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さらにその近くにもう1館東多久東映があったようですが、
こちらもそれらしき建物は分かりませんでした。
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こんな空き地が何か所がありますが、
映画館跡地かどうかは、わかりません。
東多久東映も1966年以前に閉館しているとの事です。
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それにしても、駅前の交差点から東へ数百メートルまでの間に、
3館も映画館があったという事が驚きです。

現在この付近の商店は大半が閉まっていますが、
映画館が3館も存在していた、
60年前の町の雰囲気はどうだったのだろうと、
道路沿いを歩き回りながら想像するしかありませんでした。

本庄に昭和な住宅地があるとの情報を元に現地を調査してきました。
場所は、本庄小学校の東にある本庄公園の近くなので、
ここから調査を開始します。
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なかなか広い公園です。
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公園入口には、昔の本庄の施設などの写真パネルが展示されていました。
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昭和12年の本庄小学校の周りは、田んぼや林だったようです。
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昭和62年の城西中。
こんな学校名の人文字を作って航空写真を撮りましたね。
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昭和48年建設の本庄公民館。
現在は建てかえられて大きくなっています。
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本庄の地名の由来は、荘園の与賀本荘から来ていたとは、
知りませんでした。
その他にも、地域の神社仏閣の説明などがあり、
思わず読み耽ってしまいました。
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その公園の南側にあるのが、昭和な住宅地です。
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住宅地の入り口には、イヤでも目を引く建物があります。
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元喫茶店か美容室なのか?
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リノベーションして何かの店舗に使えそうなほど、
シャレた建物です。
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その右側は空き地になっていて、
駐車場として使われているようです。
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早速住宅地を散策してみます。
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洗濯物を干してある家が写ってますが、
全体の半分くらいは空き家のようです
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今ではなかなか見ることが出来なくなった長屋です。
ここだけ見ると、昭和30年代かと思えるほどです。
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向かい側は、新しい住宅が建っています。
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この駐車場も、昔は住宅が建っていたと思われます。
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奥の方は、割と新しめと言っても、
昭和末期前後くらいに建てかえられたような住宅が建っています。
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右側は、空き地となっていますが、元々住宅地だったと思われます。
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それにしても狭い通りです。
奥の方は、道幅が狭いため自動車の進入禁止となっています。
自動車が普及する前に建設された住宅地は、
どこも道幅が狭いです。
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こんな手押しポンプの井戸がありました。
さすがに今では使われてないようですが、
この周りに住民が集まって雑談をする、
文字通りの井戸端会議の日々があったのでしょうか。
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それにしても、このポンプ久しぶりに見ました。
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思ったよりも大きな住宅地です。
子供がいるような気配は無く、
住民の人たちも高齢化が進んでいるのではないでしょうか。
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なんとなく懐かしさを感じる路地裏です。
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子供の気配は無いと思っていたら、
向こうの方から子供が遊ぶ声が聞こえてきました。
どうやらこの住宅地の向かい側にある団地の子供のようです。
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散策していると、なんともう一つ井戸のポンプがありました。
こちらは、まだ水が出るような雰囲気です。

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この住宅地のすぐ南側のアパートには、
個人スーパーの跡がありました。
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本庄ストアというスーパーだったようです。
あの住宅地の人たちも、ここに買い物に来ていたことでしょう。

閉店してかなりの年月が経っているみたいで、
シャッターの奥は、駐車場になっていました。
このような個人スーパーは、本当に少なくなりました。
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その先を左に曲がると、閉店した床屋がありました。
色褪せたサインポールが、閉店してからの年月を物語っています。
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その向かい側には、こんな未舗装の道路の住宅街があります。
住宅は比較的新しいものの、未舗装の道に昭和感を感じます。
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本庄小学校の東側には、
こんな大きな団地や住宅が立ち並んでいますが、

ここまで古い住宅地が残っているとは思いませんでした。

散策していると、あの井戸の周りでの井戸端会議や、
本庄ストアが賑わっている様子が目に浮かぶようでした。


日本懐かし団地大全
照井 啓太
辰巳出版
2018-07-20













佐賀にもカレーで有名な店がいくつもあります。
佐賀市のミールは50年以上営業しているという喫茶店で、
がっつり系のカレーが人気です。
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年に何回かは食べたくなるので、久しぶりに食べに行ってきました。
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この漢字で珈屋凪と書いてるのが、パッと目には珈琲屋にしか見えなくて、
長い間”コヤナギ”では無く、”コーヒーヤ”と思い込んでいたのは、
私だけではないハズ・・・。
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九州・沖縄味100選店に認定されています。
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いかにも喫茶店なドアを開けて、店内に入ります。
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昭和レトロな店内には、テーブルとソファーが並んでいて、
想像以上に広い空間となっています。
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やや暗めの照明のおかげか、落ち着いた雰囲気が漂っています。
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こんな古いレジがオブジェとして飾られていました。
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その近くには錦達磨が飾られています。
なぜ古いレジとダルマなのかはわかりませんと言うより、
たまたま何気に置かれていると思いますが、
どちらもここの雰囲気に溶け込んでいます。



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ミールでは、注文品が来る前にスープが提供されます。
コンソメスープ?かどうかわかりませんが、
そんな感じの美味しいスープです。
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そして注文していたカツカレーが運ばれてきました。
写真ではイマイチ伝わりませんが、
目の前にすると、かなりのボリュームがあります。

折りたたんだペーパーの上に置かれたスプーンが、
昭和のレストランを思い出させてくれます。
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ここのカレーは、具がゴロゴロでは無くてサラサラしたタイプです。
ご飯の上に乗せられたカツが、
微妙にカレーのルーに触れている盛り付け方に、
こだわりを感じます。
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カレーと言えば、やっぱり福神漬けですね。
ご飯の白と福神漬けの赤のハーモニーが映えます。
ご飯とカレーの境目に添えられているのもこだわりでしょうか。
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カレーの味は、やや酸味がある昭和のレストランのカレーような、
懐かしい味で、癒されるというか心の安らぎを覚えます。
カレーとカツと福神漬けが混ざり合うという至福の味を堪能しました。
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食べ終わると、いいタイミングでコーヒーが出てきます。
この食後のコーヒーが最高です。
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やっぱりコーヒーカップで飲むコーヒーは、別格ですね。

カツカレーとコーヒーのセット1000円で、
非常に満足感を得られました。

人気店として、長年営業しているのも納得です。


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愛敬町の映画館跡地を訪ねたところ、
その付近に昭和なエリアが残っていたので、
散策してきました。
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この駐車場が、かつて映画館があった場所で、
映画館が閉館してからは、キャバレーとなって営業していたそうです。

いつ建物が取り壊されたのかは分かりませんが、
どんな建物だったのか写真だけでも見たいものです。
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駐車場の北側には、こんな昭和20年代~30年代から建ってそうな、
古い建物が並んでいます。
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この通りは、かなり昭和な雰囲気が残っています。
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このシャッターが下りた店舗の角からの通りが気になったので、
入ってみます。
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奥には古い家屋が建っています。
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この店舗は、元質屋だったようです。
閉店してどれくらい経つと、ここまで劣化するのでしょうか?
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民家とアパートらしき建物がありますが、
おそらく空き家です。
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通りに出て左を見ると、こんな昭和な建物が目に入ります。
店舗跡ですが、風俗店ではなさそうです。
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その手前の駐車場の奥に、気になる建物群を発見しました。
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かなり古い住宅の廃屋のようです。
もしかしたらこの手前の駐車場も住宅地だったのかもしれません。
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いつ頃まで住人がいたのか?
と、思っていたら奥の一軒だけ住人が住んでいたので、
早々に立ち去りました。

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ご存じのようにここは風俗街なので、その手の店も営業していますが、
閉店しているところも結構あるようです。
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気になったのがこの建物です。
愛敬町の中でもかなり古い建物だと思われます。

すでに閉店して数年経っているようですが、
もしかしたら風俗店になる前は、
別の店舗だったのかもしれません。
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この店舗は風俗店では無くて、割烹料理店だったと思われます。

窓から見える障子紙が破けてボロボロになっているのが、
痛々しいですね。
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この辺は風俗街の外れ付近です。
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ここも風俗店だったみたいですが、
シャッターが下りています。
コロナ禍になるだいぶ前には閉店しているようです。

入り口のひさしには、いくつかの店名が重なっているように見えました。
このような風俗店は、短期間の間に運営が変わっていったのでしょう。

痛んだ従業員募集の張り紙を見ていると、
なんとなくこの店舗で働いていた人たちを想像してしまいました。

このような店舗型はもう古いのか?
今後新しい店舗となって復活することは無さそうです。




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映画館の跡地を巡るシリーズ。
今回は、鳥栖市の映画館跡を確認しに行ってきました。

鳥栖市には、鳥栖銀星映劇、第二銀映、鳥栖東映劇場の三館が、
存在していたようです。

意外と少ないですが、
隣の久留米市に多くの映画館があったみたいなので、
久留米まで観に行っていたのかもしれません。
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鳥栖市も時代の変遷と共に大きく変貌していており、
駅前にはショッピングモール、フレスポや、
サガン鳥栖のスタジアムが出来たりしましたが、

長年鳥栖駅前のランドマーク的存在だった、
鳥栖ビルは取り壊されています。
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鳥栖駅前の再開発は徐々に進んでいますが、
この鳥栖駅の駅舎は、開業当時の姿を留めています。

今となっては、この古い駅舎が貴重な歴史遺産となっています。

しかしそんな鳥栖駅前には、まだ再開発されていない場所があります。
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この横丁から奥の地区です。
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この通りは、ここだけ昭和で時間が止まっているかのような
錯覚を覚えるほどです。
この通りの奥に、鳥栖銀星映劇があったらしいです。
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奥まで歩くと、この通りに交わります。
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かなり寂れた通りです。
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その通り沿いにあるこのビルが、鳥栖銀星映劇だったようです。
ビル名も銀映ビルとなっていました。
映画館は、1985年以前(1983~84?)に閉館しているとの事です。

現在飲食店が数店舗営業していました。
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建物は、見た感じかなり老朽化が進んでいて、
そう長くないうちに取り壊されるかもしれません。
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これがビル全体です。
そこそこ大きな映画館だったようです。

この通りを突き当りまで行った辺りに、
1966年以前に閉館した第二銀映があったみたいですが、
それらしき建物などはすでに無くなっていると思われ、
はっきりした位置はわかりませんでした。




次に、鳥栖東映劇場跡地に向かいます。
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銀映ビルから歩いて数分の場所です。
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この付近も昭和な雰囲気が残っています。

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鳥栖東映劇場は、カトリック幼稚園の
北側40メートルほどのところにある建物ということなので、
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この建物に間違いないと思われます。
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建物の形も元映画館だった事を思わせます。
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こちら側からみると、かなり古い建物だという事がわかります。
現在は、会社の事務所?として使われているかもしれません。

鳥栖東映劇場は、1973年以前に閉館しているそうです。

ここが映画館だったことを覚えている人も、
少なくなっているのではないでしょうか。

しかし鳥栖市にあった三館の内、
まだ二館の建物が残っていたのが驚きでした。

どちらも老朽化が進んでいるので、
そう長くは建っていないのかもしれません。

映画館跡地を調べることは、その市や町の歴史を辿るようで、
感慨深いものがあります。

引き続き県内の映画館跡の調査を進めてこうと思います。

巨大映画館の記憶
青木圭一郎
ワイズ出版
2021-11-25


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