佐賀の映画館跡を訪ねるシリーズ、

今回は、多久市の多久駅周辺にあった映画館跡を訪ねました。
東多久駅周辺にも3館の映画館が存在していましたが、

多久駅周辺には、
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信和会館
多久古賀山会館
多久東映劇場
多久別府映画劇場
多久昭和館
そして駅から2キロほど離れたところに、
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明佐館

と、6館もあります。
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多久駅から歩いて映画館跡へと向かいます。

多久駅周辺は再開発が進んでいて、
多久駅もこのような立派な駅舎へと変わっていました。
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駅前にはローターリーと広い駐車場が整備され、
駅前周辺は、かつてはどうなっていたか思い出せないほど変貌しています。
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道路が拡張され、駅前にあった商店などは、
ほぼ無くなっています。
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まずは駅の北側にあった映画館跡に向かいます。
多久昭映があった場所です。
多久昭映は、1970年~1971頃まで存在していたようです。
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国道203号の向かい側付近にあったと思われます。
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この空き地になっている場所には、
家屋や店舗が建っていた事は覚えていますが、
いつから空き地になったのかは不明です。

ここに映画館があったのでしょうか。
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ついでに奥の方まで歩いて確認します。
映画館があったような雰囲気ではありません。
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古くからの住宅地で、空き家も目立ちます。
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ここも空き家です。
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さらに進むと、同じ形の家が並んでいます。
もしかしたら旧炭鉱住宅でしょうか。
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次の映画館跡を確認するため、街中へやってきました。


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中心街も古い店舗と新しい店舗が入れ替わりつつあるようです。
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この辺りに多久映画劇場があったようです。
中央の看板が掲げられている建物が元映画館を思わせますが、
どうでしょうか。
映画館は1966年には閉館しています。
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もしかしたらその隣の駐車場になっている場所かも知れません。
この付近はまだなんとなく、当時の面影が残っているようです。
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次に駅前の通りを東に歩いたところにあったらしい、
信和会館跡へ向かいます。
信和会館も、1966年以前に閉館しています。
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クルマが2台停まっているラーメン屋付近だったようですが、
もしかしたら左側の空き地になっている所だったのかもしれません。

さらにその東側にも映画館があったようです。
多久古賀山会館です。

ここは、1969年以前に閉館しています。
本当に1966年前後に閉館している映画館が多いですね。
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しばらく歩くとこんな建物が目に付きます。
飲食店として営業中でした。
この辺りに多久古賀山会館があったようです。
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隣の倉庫のような建物が、
いかにもかつて映画館だった事を思わせます。

ここに間違いないとまでは言い切れませんが、
可能性は結構あると思われます。
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線路の向こう側に見える建物の廃墟は、
かつての炭鉱施設です。
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近くには多久を拠点に活動しているアーチスト、
富永ボンドのショップがあります。
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富永ボンドのボンドカー?です。
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多久は、富永ボンドを中心にアートで町おこしをしています。
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駅から東の方には、
まだいくつか昔の商店街の店舗が残っているようです。
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次に踏切を渡って、次の映画館跡へ向かいます。
多久東映劇場があった場所です。
多久東映劇場は、1969年以前に閉館しているとの事です。
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この交差点付近にあったのでしょうか。
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この辺りは道路拡張されて、昔の建物はほとんど残っていません。
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本当にこの辺に映画館があったのか?
と思わずにはいられないほど、新しい街へと変わっています。

もはやかつて近くに映画館があった事を知る人も、
ほとんどいないのかもしれません
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次の映画館跡へ向かうため、駅へ戻ります。
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ちょうど唐津線の列車が到着して、数名の乗客が乗り降りしていました。
そこそこ大きな駅ですが、2020年3月から無人化されているとの事です。
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駅に隣接して、”あいぱれっと”という市民交流センターがあります。
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奥にはカフェもあり、市民の憩いの場として活用されています。
次の映画館跡は、駅からちょっと離れているので車で移動します。
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この交差点付近に明佐館という映画館があったようです。
明佐館も、1966年以前に閉館しています。
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この辺りには、江戸時代からの旧家がいくつか残っていて、
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旧街道の面影を残しています。




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交差点付近には、多久市立病院という大きな病院があります。
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交差点の奥に向かって多久聖廟です。
どこが映画館だったのか?
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横断歩道を渡った所の空き地がちょっと気になります。
小さな映画館だったらここにあったとしても不思議ではありません。
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この付近を歩いてそれらしき建物が無いか探しましたが、
見つけられませんでした。
閉館して50年以上経つので、無くなっているのでしょう。

それにしても多久駅周辺に6館もの映画館が存在していた事が驚きですが、
炭鉱町として栄えていた頃は、相当賑わっていたという事なのでしょう。

それでもほぼ同時期にほとんどの映画館が閉館したのは、
あっと言う間にテレビの時代になってしまって、
瞬く間に映画館には閑古鳥が鳴くようになったのでしょうか。

映画館末期の様子を想像すると、
物悲しい気分になってきます。

黄昏映画館
上野昂志
国書刊行会
2022-06-22

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