佐賀にも見どころのある山城がいくつもあります。
三瀬城もそんな山城の一つです。
場所は、佐賀と福岡の県境である三瀬峠の入口付近です。
三瀬トンネルの手前から旧道に入ってすぐのところを、
右に曲がってしばらく走ると駐車場があります。
ここから歩いて城跡まで登ります。
駐車場にある案内板です。
城主の熊代勝利のイメージキャラクター、
”くまかっちゃん”
アーチストの326によるデザインのようです。
戦国時代の城主は神代勝利で、龍造氏と死闘を繰り返した後、
家臣となっています。
その神代勝利により堅固な城へと大改造されているようです。
城の構造は、広い主郭に細長い二の郭が繋がっていて、
主郭が巨大な土塁で囲まれているのが特徴となっています。
主郭の端から二の郭の小口まで約150メートルほどでしょうか。登山道には、こんな城跡までの距離の立て札が
数か所に立てられています。
あと650メートル、この辺からかなりの急こう配になります。
なかなか険しい登山道です。
山城を攻めると言っても、甲冑をまとって登るのは、
相当大変だっただろうと思われます。
あと250メートル、ここからさらに険しくなります。
二の郭の虎口に着きました。
主郭まであと80メートルです。ここからは、脊振山系の山々を見渡すことができます。
見張り台もあったことでしょう。
所々にこのような石垣の跡が見られます。
戦国時代後期から江戸時代にかけての石垣とは
全く違う、自然石を積み上げただけの石垣です。
ここが主郭です。確かに周りを囲む土塁は、かなりの高さがあります。
土塁の端は、急峻な崖となっていて、
登ってくるのは困難だと思われます。
主郭の中は、予想以上の広さです。一部このような石垣が残っています。
当時の山城としては、石垣を多用しているようです。
他の山城の土塁は、申しわけ程度に残っている事が多いのに比べて、
この三瀬城の土塁は、2メートルくらいの高さが残っていることに、
驚かされます。
主郭の土塁は、かなりの部分がこの石垣で補強されていたようです。よく見ると、明治七年と刻まれているのがわかります。
三瀬城は、大きな土塁と石垣が残っているので、
山城好きやそうでない人でも、見応えがある城跡だと思います。