唐津市厳木町にある山城、獅子ヶ城を訪ねました。
石垣がよく残っている事で、知られている山城跡です。
場所は、JR厳木駅のちょっと先を左に曲がってしばらく進むと、
このような案内板が出てきます。
ここを右に曲がって、どんどん山を登っていくと駐車場があります。
クルマ20台くらい停められそうな、割と広い駐車場です。
駐車場の目の前には、
まるでこの城の堅固さを誇示しているかのような断崖絶壁がそびえ立ち、
圧倒されます。
駐車場の端には、立派な案内板が設置してあります。
城の歴史や縄張りの詳細が分かります。
城の歴史です。
紆余曲折を経て、唐津藩の寺沢氏の城となり一国一城令で、
廃城となったようです。
城内へと続く道を登ります。
現在、整備された階段となっています。
階段の石の中には、楔で割られた痕が見られるものがあります。
しばらく登ると、南三の丸です。
三の丸の端は、突起状になっていて側面は急斜面です。
これではとても登ってこれそうにありません。
二の丸へと登って行く途中には、このような石垣が残っています。
石垣の積み方は、粗めです。
ちなみに石垣は、寺沢氏の代に築かれたそうです。
(1600年初頭ごろ?)
この石垣の上が、二の丸の縁にあたる場所です。
井戸曲輪の説明板です。
ここに井戸があったからそう呼ばれているのでしょう。
崩れた石垣の上に仏像がいくつか立てられていました。
年代を見ると、昭和初期の物でした。
ここを登ると、本丸です。
端の方は、石垣でがっちりと固められています。
ここが本丸です。
本丸の説明板です。
このように、タイル製の立派な説明板がいくつも設置してあります。
本丸についての説明です。
城の末期には、建物が建っていたようです。
本丸は、このように城の端の方にあります。
本丸の一角には、仏像が並んでいます。
お供え物の花が新しいので、地元の人がお参りに来ているのでしょう。
なぜここに仏像があるのかはわかりませんがいつの頃からか、
聖地のような場所になっているのでしょうか。
本丸からの眺めは、最高です。
周囲をくまなく見通すことができるのと同時に、
外からこの城の威容を見せつける事が出来ると言うわけです。
本丸の周囲は、角ばっていて全周を石垣に囲まれています。
ここは本丸へ入る虎口です。小規模ながらも枡型になっているのが分かります。
ここに転がっている石は、石垣に使われていたものの一部でしょうか。
廃城になった時に壊された石垣の一部かもしれません。
本丸の側面の石垣です。
大きな石ががっちりと組まれています。
隅は、粗い積み方ながらも算木積みとなっています。
むき出しの岩盤を石垣の一部として利用している個所もあります。
ここは、二の丸の端の方です。
このように急斜面になっています。
柵で囲まれているのは、
もちろん井戸です。
これが、井戸曲輪の井戸です。
こんな山の頂上付近でも、深い穴を掘れば水が出てくるのですね。
ここは、尾根を分断している堀切です。
これにより敵が二の丸から本丸へは容易に移動できなくなっています。
かつては立っていたであろう表示板です。
二の丸の角にも石垣が残っている個所がみられます。
ここは、城への入り口である虎口があった場所です。
先ほどの本丸への虎口と比べると、かなり大きな枡型となっています。
ここにも表示板が、転がっていました。
この辺りにも石垣がよく残っています。
とにかく堅固な石垣が至る所に残っている事に驚かされます。
石垣を見ていると、往時の威容が目に浮かぶようです。
そして再び駐車場へ戻り、今度は出丸へ行ってみます。
石がゴロゴロ転がっている中を進んでいきます。
今年の大雨で倒れたと思われる木々が、道をふさいでいたので、
脇を通ります。
ここが出丸です。
出丸の縄張り図です。
出丸の説明です。
側面は、恐ろしく急な斜面となっています。
出丸をよく見ると、説明板にあった礎石がいくつか確認できました。
礎石の数と間隔から、そこそこ大きな建物があった事が窺えます。
現在、木々に遮られて見晴らしは良くありませんが、
木々が無かった当時は、最高の見晴らしだったと思われます。
なるほど見張りに最適なわけです。
この獅子ヶ城、驚くほどの堅固な石垣が残っていて、
数ある山城跡の中でも、最高の物の一つと言ってもいいかも知れません。
城好きの方には、超おすすめの山城です。
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