SAGA佐賀マニア~佐賀のマニアックな情報発掘

佐賀の歴史スポットや気になるお店、街歩きネタを発信しています。

タグ:黒澤映画祭

先日本棚の整理をしていたら、
佐賀の映画館関連のアイテムがいくつか出てきました。

01

これは、1999年の黒澤映画祭の一般参加企画のチラシです。

02

建設予定だった黒澤記念館でのイベントのアイデアを募集する企画です。

03

参考例ですが、この7人の侍弁当は、けっこう受けるんじゃないでしょうか。

04

この黒澤映画のワンシーンを1分で再現するコンテストも、
なかなか面白そうです。

結局黒澤記念館は、幻に終わってしまいこんなコンテストも開かれることは、
ありませんでした。

黒澤記念館事件については、↓でも解説しています。



05

これは、2004年2月11日に文化会館で開催された中国映画祭の案内書です。

映画評論家の西村雄一郎さんの中国映画に関する講演の後、

「英雄・HERO」が、上映されました。

06

そういえば西村雄一郎さんのコラムが、新聞(佐賀新聞?)に連載されていましたね。


07

これは、1988年公開ランボー3怒りのアフガンの割引券です。

当時は、新聞広告にも入っていたような?



08

懐かしのニチユーが、提供していたようです。

09

裏面は、映画の一場面と簡単な解説とキャッチフレーズとなっています。

この20年後にランボー4が公開され、現在ランボーラストブラッドが公開中です。

ちなみにランボー1から最新作のラストブラッドまで、すべて映画館で観ました。

10

これは、スティーブマックイーンの遺作、

ハンターのカードです。

11

裏は、1981年のカレンダーになっています。

たしか有楽に観に行った時に、もらったものだと思います。






12
13

これは、去年の2月に閉店した元上峯サティに併設してあったシネコン、
ワーナーマイカルシネマズのチラシです。



14

1999年3月27日~4月30日と5月1日~6月4日の上映スケジュールです。

この映画館が出来たことで、佐賀市内の映画館が閉館に追い込まれましたが、
イオン(大和ジャスコ)とモラージュにシネコンが出来たことで、
このシネコンが閉鎖に追い込まれたのは、皮肉ですね。


15

これは、スターウォーズ特別版のチラシです。

帝国の逆襲とジェダイの復讐(帰還)


1997年に公開された、初期三部作のバージョンアップ版で、
一部CGの画像を加えて、爆発シーンなどが強化されています。

いくつか追加カットもあったと思います。


16

セントラルに観に行った時に、もらった物だったと思います。

17

これは、つい最近モラージュの映画館に置いてあった、
シエマのチラシです。

佐賀市で頑張って営業しているミニシアターですね。


18

たしか最近まで営業を自粛していたと思いますが、
やっと営業を再開したようです。


19

以前もデジタル化しなければならない危機を乗り越えているので、

今回のコロナ危機も乗り越えてもらいたいです。

今度、久しぶりにシエマに何か観に行きたいと思います。




【映画館の記録】在りし日のセントラル会館と取り壊し直前の朝日館






アジアのハリウッド構想企画倒れに続く、


映画関連の残念な企画倒れ第二弾です。


伊万里があの黒澤映画の聖地になったかもしれなかったのが、
ダメになってしまったというもので、


今思い出しても残念過ぎて気が滅入ってくるほどですw



その黒澤映画と伊万里との関係ですが、


1999年から2000年代初めにかけて、
伊万里で黒澤明監督の映画を上映する、


伊万里黒澤映画祭


が開催されていました。

05
黒澤映画祭のパンフレット。

06
パンフレットでは、上映映画とゲストが紹介されていました。


なぜ黒澤監督と縁もゆかりもないと思われる、
伊万里で黒澤映画祭が開催されていたのか?


それはまず、黒澤明監督が映画”乱”のロケハンで、
この地を訪れた時、伊万里湾の夕日の美しさや、
自然の豊かさを非常に気に入られ、


映画の記念館を作るなら,、
伊万里の地がいいという生前の希望を尊重して、
伊万里に黒澤記念館の建設が決定されたという経緯があります。


しかもそのアナウンスが、
黒澤監督が亡くなられた当日である、
1998年9月6日に行われたので、驚いたものです。


今年はその黒澤明監督没後20年という事で、
黒澤映画がクローズアップされる年になるのではないでしょうか。


さっそく黒澤明映画DVDコレクションが発売開始されています。



この映画祭は、その黒澤記念館建設決定で巻き起こった、
伊万里の黒澤フィーバーともいえるムーブメントの一環として、
開催されてきたものです。

01
市民センターが、映画祭の会場でした。

04
会場の外では、フリーマーケットも開催されていました。


そして映画祭は、10回ほど続きました。


私も2回映画祭に行きましたが、
黒澤映画の面白さもさることながら、


長年スクリプターをされていた野上照代さんや
黒澤映画出演者の加藤武さん田中邦衛さんらによる、

撮影裏話が非常に楽しめました。
03
トークショーの様子

ちなみに、
悪い奴ほどよく眠る・隠し砦の三悪人・天国と地獄・蜘蛛の巣城など
黒澤映画全盛期の作品を鑑賞しましたが、

どれも完成度が高くて素晴らしく、
まさに映画を満喫したという満足感を得られたものです。

07
映画祭のチケット


隠し砦の三悪人を観た時には、
近くに黒澤映画を初めて見るような、
20代前半と思われるカップルがいたのですが、


観終わった後、思わず彼らから
”おもしろかった~”という言葉が出たのが、
印象的でした。


CGもSFXも使わなくとも、
あれほど迫力あるダイナミックな
アクションシーンが撮れるのかと、

黒澤監督の力量に圧倒された思いです。


そんな黒澤映画祭と同時に、伊万里のアーケード内に、


「黒澤記念館サテライトスタジオ」


が、オープンしました。


これは、正式な記念館が建設されるまでの
暫定的な資料館という事でしたが、
雰囲気も良く、


黒澤映画で使われた衣装や台本や、
小道具や黒澤監督愛用の貴重な品々が展示されていて、
かなり見ごたえのある資料館でした。
08
サテライトスタジオのパンフレット

09
絵コンテや台本やトロフィーが展示されていました。


ここまで盛り上がっていたので、
黒澤記念館の建設が待ち遠しくて仕方なかったのですが、


何年たっても一向に建設が始まりません。
まだかまだかと待っていても始まりません。
(建設される土地の購入と造成は終わっていたらしい)


そしてついに2010年に建設中止が決まってしまいました。
11
伊万里市の紹介パンフもクロサワ色を前面に打ち出していました。


まさか建設中止になるとは夢にも思わなかったので、
これには本当にガッカリしました。


どうも思ったほど資金が集まらなかったようですが、

なんと黒澤記念館財団が、
寄付金のほとんどを使い込んでいたという、
前代未聞の不祥事が起きていた事が中止の理由でした。



もう思い出すのも嫌になるくらいの、
やり切れなさを感じたものです。


そしてあの世界のクロサワの記念館が、
伊万里に建設される機会は永遠に無くなりました。

13
黒澤明記念館は、イマリンビーチの側に建設予定でした。


しかもサテライトスタジオも、
2011年3月6日に閉館してしまいました。
本当にモッタイナイ話です。


今でも、なんとかならなかったのかとの思いで、
憤りを感じます。


佐賀県や伊万里市にとっても、
取り返しのつかない大きすぎる損失ではないでしょうか。


黒澤監督もあの世で嘆いている事でしょう。


アジアのハリウッド構想が企画倒れに終わった話はこちら






にほんブログ村 地域生活(街) 九州ブログ 佐賀県情報へ
にほんブログ村

↑このページのトップヘ